ヤレルアプリ 安全というものを、興味本位でつかったことがある。
適当に顔写真で選だ相手は福岡の人だった。
ここでは仮に佐知とよんでおく。
俺35歳、佐知は28歳だった。
いつしか、どちらからともなく、会いたいねという話になったが、さっぱり現実味がない。

俺も佐知もお互いに家庭があったし、気軽に行き来できる距離でもない。
と思っていた。
ある日、会社で同僚のFから話がある、といわれた。
「突然で悪いんだけど、出張変わってくれないか?」という。
どうしても息子の運動会があってそっちを優先したいんだ、というのが彼の弁。
「それはいいけど、どこに出張なの?」
「福岡」
福岡での仕事は順調に終わった。
代役だったけど、どこまでもFの気配りが届いていて、本当に「いるだけ」
でいいという珍しい出張だった。

いそいで博多駅にむかう。
待ち合わせ場所には、すでに佐知が来ていた。
「ごめん、待たせたかな」
「大丈夫だよ」
はじめて顔を合わせる相手だ。
正直恥ずかしかった。
それは佐知も同じようだった。
お互い見つめあい、ふふと笑った。
なんか新鮮だな、こういうの。
駅ビルの上にあるカフェバーに入った。
開放的な窓から博多の夜景が見える。
食事のあとお酒を飲みながら、話をしているとあっという間に9時を回っている。
「時間、大丈夫?」
「大丈夫だよ。
日付変わるくらいまでなら」
俺は佐知を滞在しているホテルへ誘った。
ホテルの部屋に入るなり、俺は佐知の身体を抱きしめていた。
軽い抵抗があって、腕を離すと、佐知は窓辺に寄ってカーテンを閉めた。
それから、俺と佐知はベッドの上に倒れこんで抱き合った。
どうやって服を脱ぎ、また脱がせたのかわからない。
ただ、佐知の長い黒髪のにおいや胸の大きさや、その先端に触れたときに反応を感じ取ろうと必死
だった。

いよいよ佐知の中に入ろうとして、一瞬迷った。
避妊具なんてもってないぞ。
佐知はうすく目を開けて、頷いた。
「いいよ、きて。」
貪るような抱き方だったと思う。
佐知の乱れ方に興奮して、あまり長くはもちそうもなかった。
結局、佐知の求めに従って、そのまま放出してしまった。
夢のような出張から帰ると、佐知からメールが届いていた。
「わたし、あなたを愛してしまったの。だから、ごめん。これでさよならしよう」
俺は返信を出そうとして、やめた。
同時にヤレルアプリ 安全もやめてしまった。
俺にとってこれが、唯一のヤレルアプリ 安全体験。
そして唯一のワンナイト・ラブの記憶だ。

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